2005.冬No.146 号の紙面から

□新会長就任あいさつ ●1
■新理事あいさつ 〜その2〜 ●2
□「2004年 実践教育研究発表会北陸大会」報告その2 各系シンポジウム ●3
■Web編集後記 ●4
  冬
  2005
No.146


 



社団法人実践教育訓練研究協会 会長
山形県立産業技術短期大学校 校長
清水 二郎
 あけましておめでとうございます。会員、賛助会員の皆様、そしてたまたま、このページを開くであろう皆々様にご挨拶させていただきます。 私は昨秋の総会で会長に指名されました。京都、清水寺の住職が揮毫する昨年の一字に「災」と言う言葉が選ばれました。打ち続いた天災、戦争、そして諸々の人災と厳しい年でありました。しかしながら我が国の産業界には、再び独自技術に覚醒した逞しい鼓動も聞こえるようになりました。その根幹は「人・知・技」の結集した我が国の独自技術であります。本協会は産業界、労働界の支援の下、関係機関のご理解を受けつつ、実践技術教育訓練研究の名の下に、日進月歩する産業技術に即応した、高度技術とその養成の核となる手法を開発する独自の協会として、「人の知」と「人と技」の融合を目指してまいりました。
 さて、私の帰属する山形県立産業技術短期大学校は、県内中小企業の高度技術を目的として、1993年に労働省の認可により県立短大校1号として創設されました。到達も目標を「図面が読め、指示無しに段取りができ、「物」が創れる」におき、学生の能力をサポートするために情報処理・情報化技術を徹底し、そのために若手の教官を採用しました。
 教官の多くは自らの到達目標を定め、5名の教官が工学博士を取得しました。学校は「学生に希望を与える」ところです。大学は深夜にも「灯火の輝く」ところであります。そのためには教官が「希望に輝く」ことであります。そして、そのような道を開くベースに協会があるのだろうと思います。
 アメリカ合衆国コロラド州に、本校の姉妹校プエブロ・コミュニティー・カレッジ(PCC)があります。現在は数千人規模の学生を有する大学ですが、創立は1933年に郡裁判所の最上階に17名の学生で始められました。これが学生数25,000の南コロラド州立大学の淵源でもあります。しかし地域と産業界と政府は、創生期の小さな学校の機能と役割の重要性を認識して、現在のPPCを残しました。この大学の特徴は「社会人にドアーを大きく開いている」ことです。
高校からの入学者 : 40% (平均年齢20歳)
社会人の入学者  : 60% {平均年齢36歳}
全平均年齢    : 30歳
 そして、社会人に対しての親切な奨学制度、学生には50種類にも及ぶ多彩なプログラムが用意されております。