建築・デザイン系

第2回 木造研究部会

日時:11月13日(土)午後1時30分
場所:福山職業能力開発短期大学校

午後1時半〜午後5時 府中インターハウジング工場および建築現場見学

  1. 工場:大断面の構造材を製造

  2. 建築物(府中市の体育館:府中市ウッドアリーナ)


 2回目となる木造研究分科会を、 平成11年11月13〜14日に、 福山職業能力開発短期大学校および府中インターハウジングで実施しました。

 参加者は15名で、九州、中国、四国、近畿からの参加でしたが、県立短大、 県立技術専門校、ポリテクセンター、 ポリテクカレッジからの参加と多彩な施設からの参加を得ることができました。

 

 初日は、協同組合「府中インターハウジング」を訪問し、 大断面構造物の研修を行い、理事長の平井一氏自らの説明とご案内を頂きました。 大断面構造部材には構造用LVLを使用し、接合はRH構法というジョイント構法を採用しています。

 この組合は府中家具協同組合が前身で接着剤を使用や単板のを加工、 木材の塗装等のノウハウを生かして大断面構造建築物への参入となっています。

 事務所訪問の後、LVLの大断面材料の製造・加工工場の見学、および府中市体育館「府中市ウッドアリーナ」を見学し、 LVL材料を用いたRH構法大断面構造物への見識を広めました。

 夜は、先の府中インターハウジング理事長の平井氏や、福山短大副校長の 黒川聡氏にも参加いただいて懇親会を開催し交友を深めました。 初めての参加者も多く、あちらこちらで盛んに情報交換がなされました。


 2日目は福山短大にて、現在各校で実施している木質系施工実習の事例報告とそれに沿ったディスカッションを行いました。 これは初回の討議で若手の会員から各校で実施されている木質系実習の内容を知りたいとの要望があり、これに応えたものです。

 報告は、 

  1. 遊佐雅博氏から宮城短大と東京短大
  2. 定成政憲氏から滋賀短大
  3. 亀山啓司氏から香川県立丸亀高等技術専門校
  4. 石丸進氏から岡山短大の内容が報告され、
  5. 森永智年氏(九州能開大) からスチレンボードを使った木造建築(在来とツーバイ)の模型教材の報告がなされました。

 参加の出来なかった会員でこの時の資料を必要とされる方は、 世話人の杉本までご連絡ください。

 引き続きの討議では、短時間内での実習の実施の難しさとその解決方法、 実習の実施内容とその効果、実技能力(例:かんなの刃研ぎ)の習熟方法、 卓越技能者によるデモンストレーション効果 などについて熱心に議論がなされました。


 今回は多彩な施設からの参加と実践研活動への初参加者も多く、内容の濃い討議ができ、実りの大きい研究会となりました。

 最後に、第3回木造研究部会の内容が検討され、「木質材料」をテーマとし、 「原木と製材された材料」についての知識を深めるための研修を実施する事としました。 場所は奈良県吉野郡で、日程はその後の調整で平成12年3月30(木)、31(金)日としました。

 30日は研究討議会、31日は見学会で立案中です。 詳しくは1ヶ月前に会員皆様に連絡いたします。

 この研究会の主旨は「相互の知識・技術の提供」であり、 次回の研究討議には、参加者各自が木質材料について何らかの資料を持ち寄っての研究討議を行います。 構造材、仕上げ材また工業製品など内容は問いませんので身近な材料についての資料提供をお願いします。 資料提供は強制ではありませんので手ぶらでの参加もおおいに歓迎します。 

(報告者:ポリテクカレッジ滋賀:杉本誠一)

 

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