建築・デザイン系

第1回 木造研究部会

平成11年6月19日(土)

13:30〜14:00 京都国際木造建築カレッジ概要説明
14:00〜15:00 見学 専攻課程の卒業制作作成実習を中心に実施
15:30〜17:00 今後の研究会の進め方、次回研修課題のなどの決定
18:00〜19:30 懇親会

平成11年6月20日(日)

早朝 〜 9:30 朝食兼用京都駅ビル見学(各自で)
10:00〜12:00 京都左官技能専修学院見学
12:00 解散


 実践研建築・デザイン系専門部会で、実験実習技法分科会活動の一環として木造研究部会を発足させ、 第一回の開催を行いました。会の目的は、現在日本で施工されている木造建築物の内、 在来軸組建築物を中心として、構・工法、施工法、生産体制やその設計方法などの専門知識を、 会員相互の研鑽により身につけ、その知識・技術を教育訓練に生かす方法を考えることです。 最終的には木造施工実習の教材開発に繋げていきたいと考えています。

 

 第1回目の研究会は6月19日(土)午後に京都国際木造建築カレッジを会場に実施しました。 14名の参加者を得ました。

 まず会場を提供していただいた国際カレッジの概要説明を受け、専攻課程の卒業制作作成実習を中心に見学を実施しました。実社会で大工職人として活躍している方々が、3年間「堂宮や数寄屋建築」を学び、最後の制作というだけあって目を見張るような製作風景で、会員一同時間を忘れての見学となりました。 講師の宮大工の横井氏や理事長の宮下氏、教務担当の國廣氏に、会員があちこちで熱心に質問を繰り返しました。 また、校長の横尾先生(京都大学名誉教授)からは、職業能力開発への思いが語られ、今後も実践研との交流を深めていくことを約束いたしました。


 2時間弱の見学後、討論会に入り、まずこの会の今後の基本方針を提案し承認されました。 確認され活動基本方針は

  1. 年2回程度の集合研修会を実施していく。
  2. 会員相互からの知識・技術提供によって研修を進める。
  3. この知識・技術提供のため、会員が自主的に調査・研究を行い、その事項を相互に報告・発表すことで集合研修を進める。このため毎回、次回の研修テ−マを決める。
  4. 在来軸組構法の全般に精通している会員等に参加を求めアドバイスを得る。 また、時には業界の実務の人の講演会を実施する。
  5. 費用は許す範囲は専門部会活動費を使うが、原則自前とする。

としました。


 今後の研究課題のフリートーキングに入り、「建築用木材の原木と製材の知識」「各地での墨付け技法」「大工道具の知識」などがあがりましたが、各短大で実施している木造実習の内容を知りたいとの意見が若手会員から出され、次回は、現在実施している木造実習の教材を持ち寄り、その方法やねらいを発表してもらい意見交換をする事としました。

 教材提供予定校は、滋賀、香川、岡山、東京の各短大からとその他持ち寄れる校としました。


 翌日午前中にオプションとして京都府左官技能専修学院の見学を実施しました。 

  この学院の経営母体の京都左官協同組合は賛助会員です。校長の西村先生や組合の専務理事の平尾氏から学院を案内され、左官職人さんの技能向上訓練やパソコン研修、また、一般の方を対象にした壁塗り実習(セミナー)を紹介され、左官技法の伝承に積極的に取り組まれている姿勢に感銘を受け、また、すばらしい作品を目の前にして、本物に触れた喜びに浸りました。この経験を実習や講義に生かしていきたいと考えています。


 次回の開催は11月13日〜14日で、開催場所を福山職業能力開発短期大学校としました。

 現在短大で実施している木造実習の教材の相互提供と意見交換を主眼に実施します。また、地元企業の木造大断面の構造物を施工している企業の工場・施工現場もあわせて見学を行います。会員の多数の参加をお願いします。

 

 

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