●10● JISSEN NEWS 2007.秋 No.157



民家の再生

■講師:降幡 廣信 (株)降幡建築設計事務所 所長
■日時:2007年9月28日(金) 10:30〜12:00
■会場:職業能力開発総合大学校東京校 階段教室


 建築家の降幡廣信氏に「民家の再生」についてご講演をいただきました。降幡氏は、信州安曇野に生まれ、松本を拠点に古民家の再生の仕事に情熱をかけています。(1990に日本建築学会賞、1997に安曇野大賞を受賞されている。)。100年以上も前に建設された古い民家は、生活しやすさの面で不利な条件が多い事から、既に生命を終えたと考える誤った判断で取り壊され、姿を消していく家屋があまりにも多いと思います。このような古民家に対して降幡氏は、粘り強く再生を試みられています。講演では、このような老朽化もひどく生活上の不便も感じられ、生命を終えんとしていた民家を再生する理由と、その再生の方法の事例をスライドを交えながらお話ししていただきました。再生された民家は、単なる増改築や模様替えでもなく、家族の家に対する想いと家が長年家族を守ってきた風格、そして厳しい風雪などの気候に耐えてきた民家の構造躯体がかもし出す独特の味わいを残しています。さらに、内部空間と外部空間とを仕切る開口部やキッチン、トイレなどの水周りなどの設備においては、現在の建築技術を取り入れ、快適さとの融合を図っています。これは、単なる新築やリノベーションではなく、独特の建築をつくり上げています。これらの講演は、私達の建築という仕事の原点をもう一度振り返るチャンスを与えてくれました。また、建築に関する多くの示唆を与えてくれた講演会だったと思います。




               web編集後記
 変動の2007年も残すところ一月足らずとなりました。師走を迎え、会員の皆様におかれましては、大変お忙しいことと思います。時節柄、体調を崩されないようご注意ください。
 さて、Web ニュースの編集をこの秋号から担当させていただくことになりました、能開総合大東京校機械系の田中です。能力開発に携わる方、応援していただく方が明るく元気になるようなニュースをタイムリーにお届けしたいと思っています。身近な小さな事でも結構ですから、その都度、原稿をお寄せいただければ幸いです。
 今回は、9月の末に能開総合大東京校で開催されました、実践教育研究発表会を特集しています。各系で企画された内容が多く、ページ数も増えました。ぜひご覧いただき、ご感想等もお寄せください。この秋号は引き継いで最初の発刊ということもあり、発刊予定日に間に合いませんでした。申し訳ありません。次回の冬号は期日通りに発刊できるよう頑張りますので、皆様のご協力をよろしくお願いします。
 11月15日〜18日に静岡県沼津市において、技能五輪国際大会がありました。日本では22年振りに開催され、世界中から若い技能者が参加し、その腕を競い合いました。日本選手は開催国というプレッシャーの中、16個の金を獲り面目を保ちました。
16日に大会の名誉総裁である皇太子殿下が視察され、機械製図CAD職種の競技内容について、ショップマスターの伊藤昌樹先生(関東能開大)が説明をされました。伊藤先生にとっても大変光栄なことですし、ものづくりの基本となる技能の重要さを社会にアピールできたと思います。


              (職業能力開発総合大学校東京校 機械系 田中義弘)

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