建築・デザイン系

第3回 RC・S造施工研究部会

建築塗装の最新技術を学ぶ

平成24年6月2日(土)

  1. 最新の機能塗材についての講演

  2. 特殊塗装の説明と実技

  3. 意見交換会


1. 開催概要

 RC・S造施工研究部会の第3回研究部会を平成24年6月23日、大阪府建団連会館会議室(大阪市中央区)を会場に、「建築塗装の最新技術を学ぶ」をテーマに開催し、近畿を中心に関東から九州まで15名と多くの方に参加いただきました。また、これまでは指導する側の立場の参加者がほとんどでしたが、今回は学生(四国能開大)4名の参加がありました。

 内容は、3部構成として、第1部は「最新の機能塗材についての講演」、第2部は「特殊塗装の説明と実技」、第3部は、大阪府建団連雇用推進研究会との意見交換会をおこないました。


2. 実施内容

2.1 最新の機能塗材についての講演

 まず、第1部の「最新の機能塗材についての講演」では、日本建築仕上材工業会 大阪支部技術委員長の利宮 泰豪氏より、@熱・断熱塗装材料について と A室内外の環境塗料について の2つの内容について講演をいただきました。 ここでは、建築用塗料についての機能性に関する考え方や、遮熱・断熱塗料などの機能性塗料の特徴をたいへんわかりやすく説明をいただきました。 特に遮熱塗料については、今後の環境負荷を抑える上でも効果が期待されており、参加者も熱心に聴講されていました。
最新の機能塗材について(利宮氏)
講演状況

2.2 特殊塗装の説明と実技

 次に第2部の「特殊塗装の説明と実技」では、大阪府塗装工業協同組合から次の二つのテーマで講師を招き、講義と実演、および参加者による体験実習を行いました。 実習では大阪府塗装工業組合会員の中島徹氏ほか4名の方から、手とり足とりご指導をいただきました。 
特殊塗装について(中島氏)
技法実演(中島氏)
@デコレイティブ・ペインティングについての説明と実習
 木目や布調、金属風や古色などの数多くの仕上げ技法について見本を提示しながら説明をいただいた後、「木目描き」と「スパッタリング」の2技法について実習を行いました。 木目描き実習では、参加者は、満足いく仕上がりになるよう何度も挑戦されていました。
実習状況
Aエア式静電塗装工法の工法説明
 鋼構造物の現場塗装工法として開発された「エア式静電塗装工法」について、実際の器具も見せていただきながら工法の特徴をご説明いただきました。 現場施工性の向上や高品質な塗装が可能になるとのことで、この静電塗装について理解を深めることができました(次号ジャーナルで、最新塗装技術として紹介予定)。
エア式静電塗装工法の説明

2.3 意見交換会

 最後の第3部は、大阪府建団連・雇用推進研究会との意見交換会をおこないました。 雇用推進研究会からは、会長の川口敦正氏、理事の中村壽孝氏の2名が参加されました。 この研究会は、建設専門工事会社の新規学卒者を中心とした入職促進や若年技術者の育成に取り組んでおられます。 今回の意見交換においては、学卒者に各専門工事への理解を深めてもらうためのインターンシップ制度の取組み等を伺うとともに、今後も積極的に交流と情報交換を進めたいとのことでした。

 あわせて当実践研としても今後、意見交換の場に参加させていただくなど、交流をさせていただきたいとの意見も出されました。 このように短時間ではありましたが有意義な意見交換とすることができました。

意見交換会
(川口氏(右)、中村氏(左))
意見交換会の状況
 今回は、土曜日午後の時間帯で実施しましたが、講義、実習、意見交換のそれぞれの中で、皆さんたいへん熱心に参加していただきました。

 今回の開催にご協力戴きました、大阪府塗装工業協同組合および大阪府建団連の皆さまに深く感謝申し上げ、第3回研究会の報告といたします。

(九州能開大/磯野)


 

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