建築・デザイン系 |
「ものつくり・ものなおし実践記」 ―木遊工房― |
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2010.7 |
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地域活動の一環として「ものつくり・ものなおし」の実践状況を報告します。 ことの始まりは、8年前に市のリサイクルセンターが収集した粗大ごみの中に、木製品が多くみられ、直せるものなら修理し、再利用したいとの要望があり、そのために修理できる人材を育成したことからスタートした。 現在、平和建設株式会社社長の好意もあり、会社倉庫の一部に「木遊工房」をつくり活動している。
この工房では、木製品の修理と建築端材や古材の利活用のための「ものつくり・ものなおし」を週2回のペースで、8人の男女のメンバーで行っている。 2008年第1回建築デザイン発表会(広島大学)で発表した、「近代建築家武田五一説計による家具の復元と製品化」1)は、福山大学と平和建設との産学共同研究によるもので、この工房で試作復元し、福山家具工業協同組合で製品化した。また、同じ福山出身の建築家である藤井厚二の1928(昭和3)年に建てた実験住宅「聴竹居」の居間の卓子も、平成20年に試作復元した。その製作の調査から京指物師により製作されたものであった。これは、現在にも通用するデザインのスギ材によるエコロジー家具である。1)近代建築家武田五一説計による家具の復元と製品化:建築デザイン発表梗概集、112−113、2008、日本建築学会 |