鉄腕アトムや御茶の水博士(本当に作ったのは、天馬博士の指導の元、科学省の技術者たち)にあこがれて制御関係の仕事に就いた方は多いことと思います。2003年4月7日まであと数ヶ月・・
私が生まれた少し後に、手塚治虫氏が書いた漫画がテレビアニメーションとして1963年から約4年間、フジテレビで放映されました。当時のテレビは白黒で、色は想像してなんとなく、これは何色だなと思ってみていました。
あれから40年、アトムの誕生日を記念して、「アストロボーイ・鉄腕アトム」が、カラーテレビで放映されるそうです。実践教育訓練研究協会の会員の皆様にも、私と同世代の方が多いことと思います。
ソニーのAIBOのHPにも「アトムの夢とAIBOの現実(いま)」というものがあります。手塚治虫氏の予測した未来と現在までの歴史が同程度の速度で発展しており、AIBO(AIと相棒にかけたそうです)が1999年に生まれ、二足歩行ロボットSDR-4Xが世に出たのが2002年のことでした。2000年には、本田技研工業がASIMO(Advanced Step
in Innovative Mobility)を発表したのもこの時期です。
日本がロボット王国と呼ばれるほどロボット産業が盛んになったのは「鉄腕アトム」がいた(?)からだと言っても過言ではないでしょう。なぜなら、AIBOやASIMOなどを開発した技術者は「アトムを作ることを目指した」からなのだからです。
しかし、作りたいと作れるはちがいます。AIBO(はじめはなんといったか知りませんが)の試作機ができたのが今から10年前ですから、時間(根気)とお金(ソニーでは金食い虫のプロジェクトなので、相当風当たりが強かったらしいです)が必要だったのは、言うまでもありません。
実践ニュースも「紙」から「ディジタルなHP」になりました。岡野先生が中心になりNo.1が発行されたのが1991/11ですから、もう11年余の年月が流れています。時間もお金もかかっています。この働きはロボットのように形にはなっていませんが、会員の方々の報告書や論文の中に、ものづくりの結果生まれてきたロボットやさまざまなシステムや実験データが残っています。
現在は、実践ニュースの編集も広報委員会という仲間によりニュースが発行されていますが、考え方は当初から変わっていません。実践協会会員皆様の情報交換の場がニュースの役目です。そしてこの中に、歴史が刻まれるのです。
2003年を迎え、早川会長も「初心に立っての展開を」と新年挨拶に執筆されているように、われわれ会員一同も、当協会の設立の初心(志)を思い出してみようではありませんか!とにもかくにも、本年も宜しくお願いいたします。
追伸:当協会でお茶の水博士を目指した人が一番多いのはメカトロ分科会(旧制御分科会)だと思います。メカトロサロン第1号(1989/7発刊)を見ると、歴史を感じるとともに、みんなの「初心」を感じることができます。それぞれの活動が節目を経て、さらなる着実な取り組みを期待しつつ、原稿をお待ちしております。 |
(広報委員会 A) |
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